君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「失敗は始まりだと教えていただきましたから。ずっと終わりだと思っていたので、目から鱗でした」
「そっか。けど、一度も失敗せずに生きていける人がいると思う?」


そう問われると答えはノーだ。
悠馬さんですら挫折を経験しているのだし。


「いえ」
「失敗の大きさに違いはあれど、誰だってミスはするし他人に迷惑もかける。問題はそのときどうするかだ」


私は大きくうなずいた。
それを昨日、身をもって知った。


「俺の経験からいくと、失敗したあとのフォローを完璧にこなすことで、意外と信頼を得られる。この人は一度ミスをしてもきちんと立て直す能力があると認めてもらえるのかもしれないな。俺なら、そういう骨のある人間と仕事をしたい」


彼はそうやって共堂製薬の取引再開にこぎつけたんだ。


「はい。もう一度認めてもらえるように頑張ります」
「うん」


スムーズに車線変更をする彼は、頬を緩める。
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