君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「俺も過去に大失敗をしたからなぁ」
「はい」


共堂製薬のことを指しているのだろうとうなずくと、思いがけないほうに会話が転んでいく。


「人生をかけてもいいと思った女に時期尚早だと告白しないでいたら、他の男にかっさらわれそうになって、なおかつ彼女は傷ついて」


ちょっと待って。それ、私のことじゃない。


「俺がもっと早く奪っておけば、彼女は泣かずに済んだんじゃないかと、後悔した」
「そんな。私が傷ついたのは悠馬さんのせいじゃないです」
「そうかもしれない。だけど、大切な人が苦しんでいると、そう思えるものなんだよ」


本当に心根の優しい人だ。


「でも、この失敗は取り返す。彼女が傷ついたなら、その痛みを超える愛を注ぐつもりだ」


彼は口元に笑みを浮かべている。
私は照れくさくてなにも返せなかった。


「ところで、そのブラウスって、ブランピュールのじゃない?」


彼が弟さんのお店で買ってくれたフリルブラウスは、デザインだけでなく着心地まで最高だ。
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