君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
隣の典子が心配してくれたので、笑顔を作った。

それから近況報告が一巡した。
どうやら哲也はまだ独身らしい。

あの彼女とは結婚しなかったんだ……。

独身だと知った男子から、私が幸せそうだから嫉妬してるんだろと突っ込まれていたけれど、係わりたくなくて別のほうを向いていた。


それでも哲也とは席が離れていたので、典子や他の女子と懐かしい話で盛り上がり、少しずつ気分は上向いてきた。


「ねぇ、葉月の婚約者に典子も会ったんだよね」
「うん。さっきそこで。また迎えに来てくれるんだって。すごく優しいよね」


悠馬さんの話で盛り上がりだし、ちょっぴり照れくさい。


「どこで知り合ったの?」
「実は、上司なの」
「キャー、オフィスラブってやつじゃない。素敵!」


ひとりの女子の声が大きく、部屋中に響いてしまった。
すると哲也が私を冷たい目で射る。


「しらけるね」


そしてひと言。
明らかに私に向けた言葉だった。
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