君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
悠馬さんは地に響くような低い声でそうつぶやいたかと思うと、哲也の胸ぐらをあっという間につかんだ。


「悠馬さん!」


慌てて止めに入ろうとしたが、悠馬さんは鋭い眼光で哲也をにらみ続けている。


「お前みたいなクズに、葉月を取られなくてよかったよ。二度と葉月の前に現れるな!」


最後に声を荒らげた悠馬さんが手を離すと、哲也はそそくさと帰っていった。


「ごめんなさい。悠馬さんにこんな……」


イヤな役回りをさせてしまった。


「どうして謝る? 葉月を守るのは俺の仕事だろ?」


彼が優しく微笑んでくれるので、瞳が潤んでくる。


「ありがとうございます」
「それに、謝るのは俺のほうだ。やっぱり来させるべきじゃなかったのかもしれない。まさか、ここまでとは……」


彼は肩を落としているけれど、私は首を振った。


「いえ。これでもう過去を振り返ることは絶対にありません。悠馬さんとの未来だけ見て歩けばいいんです」
「葉月……」
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