君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「たまには頼ることも必要だぞ」
「えっ?」
「インドには俺が飛ぼう。製薬メーカーの場所も把握しているし、運輸関係も何度もやり取りしている。それに、インドに女性はあまり行かせたくない」


彼は神妙の面持ちだ。

男女の区別など一度もされたことがないけれど、治安がよくないので心配してくれているのだろう。


「お願いしてもよろしいですか?」
「もちろん。その代わり、それまでの下準備は任せたぞ。輸入に関して考えられるリスクを洗いざらい書き出して、ひとつずつ潰していけ。それがすべて解消されたとき、取引開始だ」
「はい!」


部長になった悠馬さんと以前のようにタッグを組むこともなくなってしまったが、こうして同じ仕事に係われることがうれしい。また勉強させてもらおう。


「それはそうと、今日は雰囲気が違わないか?」


なんて目ざとい。
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