君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
にっこり笑ってみせると、彼女は混乱しているようだ。


「どうして私が一ノ瀬部長を好きだと思ったんですか?」


思いきって尋ねてみる。


「うーん。日本語がわからないわ。Intuition」


えっ……直観?


「私がユーマと話していると、シワいっぱい」


彼女は自分の眉間を指さす。
普通にしてたつもりなのに。

それを見て、ピンときたってこと?

そういえば営業に出たときも『私がそばにいると怒ってます』って言われたな。

だけど、そんな指摘を他の誰からもされたことはない。

同じ人に恋する者同士、嗅覚が働くのかしら? 
いや、彼女の好意は、皆、見抜いているみたいだけど。


「ふたりはダメよ。ユーマは私のもの」


一階に到着しドアが開いた瞬間、彼女はそう言い残して手を振って行ってしまった。


あれ、食事を断られて意気消沈しているわけでもなさそうね。
それにしても『ふたりはダメ』って。私が二股してるみたいじゃない。


「一筋なんです」


彼女のセクシーなうしろ姿に小声で語りかけてから、私も歩きだした。
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