君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
胃袋をつかむのに何年かかるかわからないような腕前の私のハンバーグを、悠馬さんは選んでくれた。


「残念。もう何日もいないのに」
「ごめん」


彼はきっぱりと断ってから、課員が提出した報告書に目を通し始めた。

帰りがけに悠馬さんに電話が入ったので、私はひと足先にフロアをあとにした。
しかし、丁度帰るところだったキャシーさんとエレベーターで一緒になってしまい、妙な空気が流れる。


「お疲れさまでした。明日はいらっしゃらないんですよね」


彼女は明日、もうすでに取引がある化粧品会社に行くことになっていて、三谷商事には来ないらしい。


「うれしそう」


別にうれしそうに言ったわけじゃないけど、ホッとしているのは否定できない。


「ユーマは誰かと食事に行くみたい。ミス北里も残念ね」


それは、『私もフラれたけどあなたもね』と言いたいのかしら。


「そうですね。でも私も約束があるんです」
「ボーイフレンド?」
「さあ?」
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