君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「私はいいですよ」
「頼む。ひとりだと、なんというか、身の危険というか……」


歯切れが悪い彼は、「ふー」とため息をつく。
彼女の気持ちに気づいているんだ。


「実はロスにいた頃告白されて。そのときは仕事に集中したいからって断ったんだけど、さっき『仕事はうまくいっていますね』と意味深な言い方をされたし」


えっ! もう一回、断っているの? 
それなのにあの粘り。感心すらしてしまう。


「悠馬さんがお断りすればいいのでは?」
「もちろん、最初は食事も断ったよ。でも、わかるだろ? あの強引さ。このまま帰国させてもまた仕事を口実に来てしまうんじゃないかと思って。きちんと彼女の存在をアピールしておきたいんだ」


たしかに、彼女ならまた来そうだ。


「私との関係がバレてもいいんですか?」
「会社では結婚までは隠しておいたほうが賢明だとは思うけど、キャシーはいいだろ」


さらりと『結婚までは』と口にする彼にドキッとしつつ、仕方なくうなずいた。
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