君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
「そう」
「構いませんが」


なにに使うの?
解いて彼に手渡すと、キャシーさんに渡している。


「これで襟元をもう少し隠して。キャシーのスタイルがいいのはわかっているが、仕事には必要ない」


バシッと言い渡した悠馬さんに、心の中で拍手を送る。


「そ、そうね」


『女性をアピールすればうまくいきます』なんて言っていた彼女も、意気消沈して素直にスカーフを巻いていた。



その日は、悠馬さんの爽快なひと言のおかげで、気持ちよく仕事に励むことができた。

夕方になり会社に戻ると、ライフテクノロジー事業部の前の廊下で悠馬さんとすれ違い止められてしまう。


「ちょっと」


彼は周りに人がいないことを確認して、私の腕を引き、あまり使われない階段に向かった。


「どうしたんですか?」
「実はキャシーが、どうしても夕食を一緒に食べたいと言いだして。葉月も来ないか?」


どうして私も?
あまり気乗りしないんだけど……。
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