君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
『戻る』と明言されて少し気持ちが落ち着いた。
彼に再び会える日まで、しっかり自分を磨いて、いつか片腕になれるようにしよう。


それからは、おすすめの柔らかいシャトーブリアンをおいしくいただき、デザートまでしっかり食べて大満足。

しかしやはり寂しさは拭えず、少し飲みすぎてしまった。
酔ってこの気持ちをごまかしたかった。


「大丈夫か?」
「はい。すみません」


私の分も会計をしてくれた彼は、ふらつく腰を支えてくれる。


「北里が酔ったところなんて初めて見たな」
「一ノ瀬さんのせいですからね」
「あはは。北里って、仕事が終わると手厳しいな」


それからタクシーに乗り込み、私のマンションまで送ってくれることになった。


「ごちそうさまでした。おやすみなさい」


マンション前で挨拶をすると、一ノ瀬さんも降りてくる。


「そんなんじゃ歩けないだろ。部屋まで行く」


たしかに足元がおぼつかない。腕につかまらせてもらうと、彼は私を見つめたあと突然抱き上げた。
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