君を愛で満たしたい~御曹司のとろ甘な溺愛~
エントランスに一歩足を踏み入れて、目を瞠る。

片隅にグランドピアノが置かれていて、なおかつ数階上まで吹き抜けになっている。

まるで美術館にでも来たかのような錯覚を感じるのは、さりげなく配置された絵画やオブジェのせいだろう。

そして極めつけは、大きな窓のすぐ外にある水盤と小さな滝。
ライトアップされていて高級ホテルにでもいる気分だ。


「どうかした?」
「私、入ってもいいんですか?」
「なに言ってるんだ。いいに決まってるだろ」


彼は白い歯を見せるが、庶民が来るところじゃない。

腕を引かれて高速エレベーターに乗り、四十五階に到着。
彼の部屋は南向きの最高の一室だった。


「すごすぎます。家賃いくらなんですか?」


リビングに足を踏み入れるなり、いきなり失礼な質問をしてしまった。
だって、おそらく五十畳くらいはあるんだもの。

端のほうにまだ梱包が解かれていない段ボールが詰まれていたものの、それがまったく気にならないほど広い。
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