うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
「副社長、タクシーはけっこうです。そのまま寝室でお休みください」

「え?」

彼の背中を押し、「失礼します」と断りを入れて寝室に入った。

「あ、おい」

戸惑う副社長を無理やりをベッドに寝かせ、目を瞬かせる彼に問う。

「副社長、お腹は空いていますか?」

「あ、あぁ……少し」

動揺しながら答えた彼に、仕事の時のようにスラスラと言葉を並べていった。

「では勝手ながらキッチンを拝借させていただき、なにか作らせていただきます。それとお部屋のお掃除もさせていただいてもよろしいでしょうか?」

「いや、キミにそんなことをさせるわけにはいかない。父さんには俺から言っておくから」

咄嗟に起き上がろうとした副社長をすぐさま止めた。

「いいえ、させていただきます! ……社長に頼まれてきたのもありますが、なにより私は副社長の彼女です!! 副社長の身の回りのことをしても、なんら問題ないのではありませんか?」

感情の赴くまま口走ると、副社長は目を大きく見開いた。
< 148 / 330 >

この作品をシェア

pagetop