うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
けれど一番驚いているのは私。自分から『副社長の彼女です』なんて、言うとは思わなかった。

でもこれは私の本音。私と副社長は付き合っているんですよね? 恋人同士なのですよね?

だったら心配するのは当然だし、身の回りのことをしたいと思うのも当たり前な感情ではないのですか?

それなのに、みっともないところを見られるのが嫌で、避けられていたなんて――。

そんなことで私が幻滅するとでも思ったの? 家事ができないことで幻滅するくらいなら、いきなり結婚を申し込まれていた時点で、奇想天外な言動に幻滅している。

あなたと恋愛をしてみたいと決めた私の決心を、甘く見ないでほしい。

沸々と怒りが込み上げ、彼の肩までしっかりと布団を掛けた。

「料理ができるまで、副社長はお休みなさっていてください」

彼を見ることなく寝室を後にし、そのままドアに寄りかかり、自分の胸に手を当てた。

自分の行動力に驚きを隠せない。でも放っておけないよ。それにこんな部屋で過ごしていたら、いつまで経っても体調は良くならない気がするから。なにより私は、副社長の彼女なのだから。
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