うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
先に寝室を出て、運んできたお粥をと茶碗、蓮華をテーブルに並べると、副社長は席に着き、手を合わせて食べ始めた。

私も彼と向かい合う形で座り、様子を窺う。

「……いかがでしょうか? お口に合いますか?」

これまで兄弟たちが風邪を引くたびに、何度もお粥を作ってきた。兄弟たちには好評だったけれど、副社長にはどうかな。……美味しく食べてもらえるだろうか。

ドキドキしながら彼が食べるところを眺めていると、副社長は笑みを零した。

「美味しい……」

ポツリと漏れた言葉に安堵する。

「副社長のお口に合ってよかったです」

「キミが作ってくれたから、特別に美味い」

微笑みながら褒める彼に、照れて居たたまれなくなる。

「ありがとうございます。……あ、飲み物、持ってきますね」

慌てて席を立ち冷蔵庫に入っていたミネラルウォーターを手に取り、一度心臓を落ち着かせようと大きく深呼吸をした。
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