うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
隼人ならどう思う? 副社長と同じ男性の立場としての意見を聞きたい。

すべては話せないけれど、誰かに聞いてほしい気持ちが大きく、藁にも縋る思いで隼人に言葉を選びながら相談してみた。

「喧嘩、したわけではないの。……ただ、その私がいけないというか……」

「姉ちゃんがなにかやらかしちゃったわけ?」

すかさず聞いてきた彼にコクリと頷いた。

「……うん。私、彼を傷つけちゃった」

傷つけたくなかった。好きって気持ちを伝えて喜ぶ顔が見たかったのに。

副社長の傷ついた顔を思い出すと、胸が痛い。ずっと頭に残って離れてくれないよ。

苦しくて両手を膝の上でギュッと握りしめてしまう。

すると隼人は「うーん……」と唸りながら天井を見上げると、ポツリポツリと話し出した。

「姉ちゃんってさ、昔から言葉足らずなところがあるよね。……それと自分の気持ちを相手に伝えることが苦手でしょ?」

確信を得た目で見る隼人。

「……うん」
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