うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
なにより入院となったら、社長の仕事を彼が代わってやらなければいけなくなる。

今思い出せるだけでも、この先の十日間、スケジュールは埋まっていた。調整できるところはしたとしても、何件か副社長である廉二郎さんに代行してもらわなければいけない案件もある。

大丈夫? 父親が倒れたってだけで相当な心労なはず。――けれどそんな心配は、無用だった。

「父さんには安心して治療に専念できるよう、俺が頑張らないと」

「廉二郎さん……」

彼は私を見据え、口元を緩めた。

「日葵……来てくれてありがとう。おかげで目が覚めた。ここで動揺している場合じゃないよな。父さんがいない間、俺がしっかり会社を守るから」

「……はい」

そうだった、廉二郎さんは誰よりも責任感が強い人。心配する必要なんてなかったね。

「悪いが会社に戻って俺の秘書と、スケジュールの確認をお願いしてもいいか? 俺も入院手続きが済み次第、戻るから」
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