うぶ婚~一途な副社長からの溺愛がとまりません~
披露宴後、二次会、三次会と参加してホテルに戻ってきたのは日付が変わってからだった。

ふたりで並んでソファに腰掛け一息ついたあと、どちらからともなく顔を見合わせ声を上げて笑ってしまった。

「もう父さんには参ったな」

「本当に。一時はどうなるかと思いましたけど」

最後の最後にどじょうすくいを披露した社長に、私と廉二郎さんは頭の中が真っ白になったけれど、全員に大ウケ。

特に社長クラスの大物招待客に。

どうやら社長の言う通り、変わり者が多いようだ。

「でも完璧などじょうすくいじゃなかったか? 父さん、練習したんだろうな。……しかしひとりで家で練習しているところを想像すると笑える」

「クククッ」と喉元を鳴らす廉二郎さん。

たしかに社長がひとりで練習しているところを想像すると、シュールで笑えちゃう。

「でも社長なりに私たちの結婚式を、盛り上げようと奮闘してくださったんだと思いますよ?」

「そうか? 俺には自分がやりたくてやっただけとしか思えないが」

そんな話をしながら身体を寄せ合い、今日の結婚式の話に花を咲かせていく。
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