[完] 空に希望を乗せて [長編]

友達

家に帰り着く。ふはぁ、と息をつく。そしてまずは携帯のトークアプリを開く。結構な数の通知が来ている。ふぅ、と息を吐き制服を脱ぐ。ここの高校の制服は結構可愛い。セーラー服みたいな上着にスカート。スカートのひだのとこにチェックが入っている。この制服、ホントに気にいってるんだ。高校をここの志望にしたのも制服が可愛いっていうのも1つの理由なんだ。
私服に着替えて携帯のトークアプリを開いて返信する。あ、愛桜から来てる。
「おつかれ!ねね、日曜日遊ぼーよー」
「うん!いいよ!」
ぴぴぴぴぴ、と打ち込んで返信する。
「まじ!やったぁ!あのさ、絢音と美結も誘っていい?」
「うん!」
やった、久々に遊びに行ける…。高校生になってはじめてあそびに行ける。すごい嬉しい。
日曜日は明後日だ。土曜日は部活。4時間。日曜日はお休み。すごい楽しみ。ベッドに寝転んでごろごろする。携帯を扱いつつ、愛桜、美結、絢音からの連絡を待つ。うぅ、楽しみすぎる。土曜日の部活もバッチリ行って、日曜日を待つ。
そして日曜日。私服、どうしよ…。センスないの忘れてた。取り敢えず桜色のワンピースを着ることにする。膝くらいの丈で、七分袖の綺麗なワンピース。お気に入り。
今日のお昼1時からショッピングモールに集合。ドキドキそわそわしてきた。午後12時。お昼ご飯を食べる。午後12時半。家を出る。あ、時間が、急がなきゃ。ててててって走ってく。集合場所につく。もうみんな来てる。美結、水色のシャツに花柄の濃い青のスカート。愛桜、ピンク色水玉のシャツにジーパン。絢音、兎に角可愛いピンク系のワンピース。え、みんなセンスいい。あー、もうやだ。自分のセンスのなさが際立つ気がする。
「なにするー?」
よく考えたら決めてなかった。
「プリ撮ろうよ!」
流石美結。頼りがいがある。
「うん!賛成ー!」
「茉夏もいーい?」
「もちろん!」
私は精一杯の笑顔を作った。
「あー!楽しかった!」
家に帰って今日の光景をフラッシュバックさせてみる。プリ撮って、アイス食べて、愛桜がおかしなことするから写メ撮って。みんなで写メ撮りまくって、おそろいのシャーペンとか買って。ほんとに楽しかった。またこのメンツで遊びたいな。
< 14 / 92 >

この作品をシェア

pagetop