甘い恋愛を、君と。
会社に出勤してすぐ、休憩室の自動販売機で眠気覚ましにコーヒーを買っていると、相澤と鉢合わせた。
朝ということもあり、休憩室はわたしと相澤の二人きりで誰かが来る気配もない。
昨日のキスは、現実か夢なのかいまだにわからないけれど、なんとなく気まずくて相澤を直視できなかった。
「おはよ、天野。昨日酔いつぶれてたけど、大丈夫だった?」
「お、おはよ…なんとかね…って、口きかないってやつは?!」
「あーあれ、もういいわ。お前を泣かせるほど困らせると思ってなかった。ごめん」
「い、いや、わたしの方こそごめん…ところで相澤よ」
「ん?」
「酔っててはっきり覚えてないんだけど…相澤わたしになんかした?その…キス………とか」
「あのとき起きてたの。したよ。急にして悪かったな」
相澤は、特に驚いた様子もなく、涼しい顔でそう言い切った。
なんだその涼しい顔は。つい、じゃねえよ。イケメンだからってなにしても許されると思うなよ。なんて、つっこみをあげたらきりがない。
でもキスをした理由は、どれだけ考えても分からなかった。