甘い恋愛を、君と。
帰り道、駅から家までの道を歩きながら今日の出来事を反芻した。
〝もっと自信持って、自分に正直に恋していいんだよ〟
そんなことを言われたのは初めてだった。背中を押されたような気持ちになったと同時に、自分の自信のなさに改めてびっくりした。
大人になって、自分に自信がなくなってしまったわたしは、自分の気持ちに素直になることまでも苦手になってしまったらしい。
そのとき、携帯の着信音が鳴った。画面には零の名前が表示されている。
通話ボタンを押すと〝縁ちゃん?〟と、わたしの名前を呼ぶ零の声が聞こえた。
その優しい声を聞くのは、映画をみた日ぶりだ。
「うん、縁だよ」
〝久しぶり、縁ちゃん。今なにしてんの?〟
「会社から家帰ってるとこ。零は?」
〝大きなプレゼン発表がやっと終わって、かわいい縁ちゃんの声が聞きたかったとこ〟
「おつかれさま」