お嬢様、今夜も溺愛いたします。
「おい!笑うなって」
「ふふっ、ごめんって!!」
口を尖らせて怒る紗姫に私は笑う。
新しい一面が見れて、ちょっぴり嬉しい。
そんな会話をして校舎に戻っていると。
「ん?」
紗姫がピタッとどこかの方向を見て、立ち止まった。
「どうかした?」
「いや、あれ……黒木じゃね?」
「え?」
見れば、食堂から少し離れた花壇の近く。
そこに、黒木さんと茶髪の女の人が2人で立っていた。
「なにしてるんだろう?
あんな所で」
近くにベンチがあるにも関わらず、座りもしないで向かい合っている。
もう授業、始まってるんじゃ……
首をかしげていると、急に、私の腕をガッと掴む紗姫。