狐とご主人様

狐少年

ああなんで僕は生まれてきたのだろう
ずっとそんな疑問ばかりだった
産まれてからずっと痛み、苦しみしかなかった


何度か虐めてくる相手は変わったが
趣向が違うだけで内容は同じだった


僕は自分の運命を呪ってばかりいた


僕らの種族、狐人族はもとから珍しかったこともありまた見た目が美しかったので人間たちに乱獲され今となってっは希少で高価な種族となってしまった

力はないが、妖術を扱うことのできる種族だったこともあり労働力というより
見世物や虐待用の奴隷として扱われている

僕もまたそうであり虐待用の奴隷として扱われている


少しでも主人が楽しめるために妖術が教えられていて身体を治す術と身体を硬くし少しでも耐久力を上げる術を覚えさせられている

だがそんな術があっても痛いものは痛いし苦しいものは苦しいんだけどご主人があきるまでは付き合わねばならない

僕はいつになれば死ねるのかずっと考えていただが自ら死ぬ勇気もなかった

身体の1部を切られと腕を切り落とされる寸前まできられ自分の術でなおさせられたこともあった

苦しみはずっと続いていた

だが前の主人が死んだことで
一旦解放された

だけどまた売りに出されてしまった


空が青い...






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