クオイと金色のリンゴ
お茶会も終わりに近づく頃思い出したようにヨルが言いました。

「ここへ来る途中こんなものをもらってなーーこれだ」


そういって懐から取り出したのはボロボロの古い地図。クオイの瞳が怪しげにキラリと光ります。


「フッフッフ……。ロマン(お宝)の匂いがプンプンするぜ!」

「嫌な予感がするな……」


クオイとは対照的にルシュラの顔が曇っていきます。リシュティアもーーなんてことはなく、クオイと何やら地図のことで盛り上がってます。


ルシュラがこそっとヨルに話しかけーー


「どこでこんなものを?」

「暁の国へ来る道中ある老婆に押しつけられて、仕方なく受け取っただけだ」

「……その老婆は一体」


ルシュラがそう言いかけたときでした。


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