蘇らせ屋のボクとヒトゴロシのキミ
「あら、そうだったの」


そう言いながらもまだ自体を飲みこめていないようで、尾崎さんの表情は硬いままだ。


このままじゃ仕事に差し支えてしまう。


そう思った僕は体の向きを尾崎さんの方へ向けた。


「今日のご依頼はメイコさんのことですよね?」


「はい、そうです」


急に事務的になった僕の態度に、尾崎さんも座り直した。


「ここでは話にくいので、自宅にお伺いしたいのですが」


そう言いながらも、僕は隠れている柚木さんのことを気にしていた。


彼女のことだからこっそり後をついてくることだろう。


「わかりました。行きましょう」


尾崎さんはそう言い、僕たち3人は歩き出したのだった。
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