プロポーズは突然に。
「ねぇねぇ、加賀美くんモテるっしょ?俺に女紹介して?もー天使みたいに可愛い子。モデルの宏樹って言えば飛び付いてくるからさ」
「………………自意識過剰くそうざい」
予想外のその言葉に、私も私の隣にいる優子さんも、驚いて手を止め加賀美さんに視線を移す。
「あ?今なんつった?」
「自意識過剰。自惚れ。痛い男。あとは…すっっっげーつまんない男。って言った」
うそ…何があっても施術中は口を開かない加賀美さんが…
「何で俺がつまんねぇんだよ。つまんねぇのはその女だろ」
「つまんないセックスしかできない男に捨てられてその女の子幸せだな」
「てめ…」
「自称人気モデルの宏樹くん。俺、施術中は喋りたくないから黙っててもらえる?あとさぁ俺がセットした髪に見合う男になってくれないとやる気失せる。以上。」
「……っ」
宏樹は悔しそうに下唇を噛むと、そのまま俯いて黙りこんでしまった。
加賀美さんって…こんな人だったんだ。
呆気に取られる私を横から腕でツンツンしてくる優子さんもどうやら同じことを思ったらしい。
「へぇ…やるなメガネ。ね、桃ちゃん?」
「え?はい。そうですね」