プロポーズは突然に。





彼との生活は、お互い程よい距離感を保つことで成り立っている。


お互いの仕事の都合とライフスタイルを乱さないため、食事は3食とも別々に摂っている。



自分が都合のいい時間に、食べたいものを各自作って食べている形だ。


他の家事にしてもそう。


洗濯も、食器の片付けも、部屋の掃除も、自分のことは自分でしてお互いを頼らない。そんな生活。



それでも彼はやっぱり忙しい人で、帰りが夜中や明け方になることもしばしば。



だけど…目が覚めれば必ず私の隣で寝息を立てている。



近すぎず遠すぎず、自分らしさを保てる距離感。


そんな生活が少しだけ、ほんのちょびっとだけ…心地よく思えてきたんだ。


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