プロポーズは突然に。
食事と後片付けとシャワーを終えた私は、缶ビール片手にルーフバルコニーで佇んでいた。
こんな都会で星なんて見えるはずもないのに上ばかり見たりして。
…自分でちゃんと分かってる。
星を探すなんてそんな可愛らしいこと私がするはずもないってことくらい。
でも、下を向いたらダメだから。
手すりから乗り出すように冷たい夜風に当たる。
そして頭を冷やすように、上を向いたまま額にビールの缶を当てた。
「冷た…寒……最低」
現実から目を逸らすように、そのまま手すりに顔を突っ伏す。
鼻がツンとして、チリチリと喉の奥が焼けそうになる感覚。
何度も感じたことのあるこれが何なのか…私は知ってる。