プロポーズは突然に。





…ううん、彼は私を守ってくれた。


罵声を浴びなくていいように耳を塞いでくれた。


あの場から連れ去ってくれた。


いつも私が傷付かないように考えてくれて、


毎日、私が寂しい思いをしないように考えてくれて。





どうして……そこまでしてくれるんだろう。


彼は一体、私の何を知っているのだろう。


今まで何度も疑問に思っていたけれど、怖くて踏み込めなかったんだ。



それは、私が可哀想な人間だと知られて彼に同情されたくなかったから。


私が汚い人間だと知られて彼が離れていくのが怖かったから。



だけど…もう何となく分かる。

彼はきっと全てを知っているってこと。



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