プロポーズは突然に。
並木道が続く、家までの道。
そこを、彼と二人手を繋いで歩く。
なんだか外の風に当たりたい気分で、帰りは歩くことにしたのだ。
指を絡めるようにして繋いでいる彼の手は、まるで私を離さないと言っているかのように強く、強く、私の手を握っていて。
私も……この手を離したくはないと思った。
温もりを知ってしまった私は、きっともう一人では生きていけないから。
だから一生この手にすがりついて生きていきたい、なんて馬鹿みたいにそんなことを考えていた。
彼は何も言わない。何も聞かない。
私も何も言わない。何も聞かない。
ただただ、冷たい風に吹かれながら…すれ違う家族やカップル。
そんな幸せそうな人達から目を逸らすように真っ直ぐ前だけを向いていた。