プロポーズは突然に。
玄関から続く廊下を進めば、木の質感を活かした温もり溢れるリビングに辿り着く。
大きな窓からは光が射し込み、陽当たり抜群。
そんな素敵なリビングの中央に位置するダイニングテーブルで芽衣子が淹れてくれたコーヒーを啜る。
最新型のコーヒーメーカーで淹れたそれは、私がいつも飲んでいるインスタントのものとは比べものにならない美味しさだ。
「そうだ。これ、新築祝い」
「ありがと…って重っ!まさか一升瓶の日本酒?」
綺麗に包装された箱を受け取り、その重さから中身を予想する芽衣子に苦笑いしてしまう。
実はお酒にしようか悩んだのは事実だったりする。
でも、窓際に設置された小さなベッドに目をやれば芽衣子の愛娘、結衣ちゃんが気持ち良さそうに寝息を立てて眠っているわけで…
「さすがに授乳中の芽衣子にお酒はプレゼントできないでしょ」
「でも桃華の頭の半分はお酒が占めてるし…あ、なんだ、食器のセットじゃん!本当、桃華は私の趣味分かってる~」
「でしょ?私だってお酒のことばっかり考えてるわけじゃないんだからね」