秘密の恋は1年後
その流し目に、微笑みに、不意に見せる笑顔に……何度私は射抜かれればいいんだろう。
ドキドキしながらもシートにゆっくりと背を預けた。
彼の自宅で過ごすつもりでいたけれど、いざとなったらイメージもできなかった。
それほどに、彼とは住む世界が違うと実感してしまったのだ。
私なんかがって卑下するのは好きじゃないけれど、彼に見合う女性になれる自信も、今はない。
「今日は、これからどうするんですか?」
「お前を構うつもりが逃げられたからな、ノープランだ」
「すみません……」
「謝るくらいなら、今から戻るか? 適当にドライブして帰るだけになるけど」
「……今日のところは、自宅に戻ります」
吉祥寺の自宅まで、おそらくあと十五分くらいで着くだろう。
ここまで来て、というよりも、やっぱり彼と暮らすのはハードルが高すぎる。