秘密の恋は1年後

「出張帰りとは知らずにお邪魔してすみません」
「気にしないで。尚斗なんて居候状態の時があったんだから」

 尚斗さんも、今日は客先と会食予定だし、帰りは遅くなるだろう。
 でも、夫婦の時間を削ってしまうのは申し訳ないので、あと少ししたらお暇するに限る。

 結衣さんが作り立てのポテトサラダを盛り付けた小鉢を持ってきてくれた。


「美味しくできたね」
「丁寧に教えてもらったので、自信満々で作れそうです」

 愛斗さんが褒めてくれたので、コツとポイントを守って作れば、尚斗さんも気に入ってくれそうだと確信を得る。


「話は変わるけど、ここだけの話、尚斗の独占欲と嫉妬で困ってない?」
「そんなことはありませんけど……」
「あれ? 息苦しくなってなければいいと思ったんだけどなぁ」

 むしろ、放っておかれた記憶の方が色濃くて、真逆だと思う。
 それに嫉妬されたことがあったとも思えなくて、首をかしげてしまった。

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