秘密の恋は1年後
「熱っぽいとか、怠さがあるなら無理しないでいいよ」
「大丈夫です! ずっとキッチンにいたから火照ってるだけで」
「それならいいけど。先にシャワー浴びてくる」
「はい」
あぁ、びっくりした。
だけど、尚斗さんの優しさのおかげで、スイッチを切り替えることができた。
二十分ほどで、尚斗さんがシャワーから戻ってきた。
黒のTシャツにネイビーのパイル地のハーフパンツ姿で、ダイニングに座った彼はすっかりリラックスモード。
「ビールにしましょうか?」
「そうだね。でも、いいよ。まひるは食事の用意だけお願い」
「はーい」
いつもなら、私が用意するのを止めないのに、今夜に限って彼は自ら動いてくれる。
まだ私の体調を気にかけているなら、本当に大丈夫なんだけどな……。尚斗さんのさりげない優しさで、瞬間沸騰しただけだもの。
コーンクリームシチューと、夏野菜のピラフ、蒸し鶏の和風おろしソースを食卓に並べると、すぐに彼は箸を付けた。
もうそろそろ、レシピの数も目標を達成できそうだ。
食事が終わったら、手帳を彼に出して合格の印をもらおう。