秘密の恋は1年後

 再び車に乗って、彼の運転でホテルへ向かう。というより、おそらくそうだろうと予想しているところだ。

 夕方になって、少しだけ日が傾き始めた空を車窓から眺める。
 シラカバの綺麗な白い幹が眩しく、青い空に映える緑の葉が綺麗だ。


「さっき俺が買い物した店の荷物、取ってくれる?」
「今ですか?」
「うん」

 運転中の彼が、正面を見ながら言う。このタイミングで買ったものを見る必要があるのかと疑問に思いつつ、言われた通りにショッパーを膝の上に置いた。


「その中に、別にした袋があると思うんだけど」
「あ、これですね」

 黒くて小さい紙袋を取り出して、驚いた。レザー小物を扱っている店の袋だったからだ。


「開けてみて」
「っ……は、はい」

 ドキドキしながらも、期待を抑える。
 彼は頑なにお揃いを嫌がっていたんだから、きっとこれは他のなにかだ。
 一緒に見ていた時、気になるものがあって買ってきたに違いない。

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