秘密の恋は1年後

「お前と愛し合うつもりだったから」
「っ!!」

 見つめる彼の瞳は穏やかさが影を潜め、キャンドルの炎のような熱がちらついている。

 私の上下の唇を交互に食んだ彼は、隙間を埋めた舌先をあっという間に絡めてきた。
 ケーキの甘い香りと、一秒ごとに妖艶になっていく彼に酔ってしまいそう。

 オフショルダーの白いニットワンピースが少しずつ下げられ、肩や鎖骨、デコルテにもキスが降り注いだ。


「まひる、ごめん」

 半分ほど胸が覗いた状態で、彼が攻める手を止める。
 どうして謝られているのか分からず、首を傾げたら、愛おしそうに髪を撫でられた。


「今夜は、いつも以上に優しくできない」
「……んっ」

 その言葉の意味を理解すると同時に、激しいキスで呼吸もままならない。
 そして、再びワンピースの襟元に指がかけられ、一気に脱がされてしまった。


「好きだよ。お前だけを一生愛してやるから、ついてこい」

 都心にしては珍しく星が見える夜、ケダモノのような彼に一週間分の愛を注がれた。

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