秘密の恋は1年後

「お待たせしてすみません!」
「謝らなくていい。仕事、大丈夫だったか?」
「はい、滞りなく……」

 今朝と変わらぬ爽やかさで隙のない彼と、こうして外で待ち合わせていることに感動すら覚える。
 しかも、私を待っていてくれるなんて考えたこともない。

 だけど、できれば私が彼を迎えたかったなぁ。
 先に彼の姿を見つけて、どんな顔で私を探してくれるのか知りたかったのに。


「もしかして、外出先からいらしたんですか?」
「そうそう。だから、直帰できる今日が都合よくてさ。ごめんね、本当に急な約束になって」
「いえ、お気になさらないでください」
「ここで話してても仕方ないから、駅を出よう」
「はい」

 行き交うOLたちが、彼に羨望の眼差しを向ける。ひと目でも見ればハッとさせられる麗しい容姿の彼についていくのは、想像の何倍も勇気のいることだった。

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