クールな社長の耽溺ジェラシー
駅前でタクシーを停めると、そのままよくテレビでも取りあげられているレストランへ連れて行ってくれ、そのあとは会員制のバーへ案内してくれた。
多くの飲み屋がある場所から少し離れ、風景に溶け込むような佇まいのバーは店内に入ると間接照明だけで照らされていて、シックな空間とインテリアにこだわりが感じられる。
上品なバーテンが立つカウンターに座り、カクテルを注文した。
「今日、プレゼンだった。ほかにも参加していた企業もあったけど、気がついたら辞退してて、本当に俺と正司さんの勝負になったよ」
それだけ閂建設が有利で、結果が見えている勝負。それなのに、私には不安がひとつもなかった。
「結果、楽しみにしていますね」
笑いかけ、カクテルが入ったグラスを口へ運ぶ。
プレゼンが終わった新野さんの顔が晴れ晴れとしていたから、満足いく出来だったのだろう。それなら、心配することはなにもない。
「ああ、すぐに連絡する」
私に微笑むと、グラスを空けてもう一杯注文した。