クールな社長の耽溺ジェラシー
翌週の水曜日。休憩時間に席で食事していると、新野さんから電話がかかってきた。
ひと気のない廊下ででると、珍しく弾んだ声で「小夏か」と呼びかけられる。
≪橋のライトアップ、決まった≫
「えっ、ほ、本当ですか!? おめでとうございます!」
すごい、新野さんに決まった! 不利だって言われて、大手だって逃げだしたプレゼンだったのに……。
≪正司さんのもよかったから、正直どうなるかと思ったけど。まぁ、よかったよ。社員も喜んでくれてる≫
会社から電話をかけてくれているのか、離れたところから騒いでいる若い人たちの声が聞こえてきた。
結果がわかって、本当にすぐ私に連絡をくれたようだ。
「今度お祝いさせてくださいね」
≪ああ。けど……それより早く小夏がほしいな≫
声のトーンを落とした熱っぽい声に、耳が熱くなった。
「そ、そう、ですか」
たしかにそういう話だった気もする。
いやじゃない。むしろ、そういう関係になることを望んでいる。
なのに、緊張して声がわずかに震えた。