クールな社長の耽溺ジェラシー


式典が来週の金曜に迫り、週末の日曜日に私たちはまちなかライトアップの最終確認のために現場へやって来た。

明かりの確認をするため夜にやってきたけれど、オフィスや公園が多いところだからか、思ったより賑わっていない。

もちろん、ここに人を増やすために私たちの企画がスタートしたのだけれど。

ひとつひとつを業者とともに確認し、図面と照らし合わせ、数値を確認していく。

「いい感じだな。配線も問題ない」

新野さんの言葉に正司さんがうなずいた。

「そうだね。あとは点灯式が無事終わるのを待つだけだね」

橋のライトアップの設計を賭けて戦ったふたりも、その結果を引き摺らずにいまはこの企画を成功させようと力を合わせている。

和解より、もっと深くお互いを理解したふたりは認め合っていた。

確認が終わると、元々休日だったのでその場で解散になった。

「俺は友達と約束あるんで、失礼します。お疲れさまでしたー」

広瀬さんは仕事後の疲れなんて一切感じさせずにニコニコと笑って、そそくさと夜の街に消えていった。

「僕もついでに見て帰りたい現場があるから、これで。それじゃ、高塔さんまた明日。新野くんも……金曜に」
「はい、お疲れさまでした」

正司さんが去ると、私と新野さんだけになった。

もちろん、このあとの予定なんてない。

昨日は新野さんが遅くまで仕事だったので、今日会えることを楽しみにしていた。

「あの……新野さん、このあとって……」

いつも誘ってもらってばかりだから、たまには私から誘おうと勇気をだしてみたけれど。


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