クールな社長の耽溺ジェラシー
「橋のライトアップ、俺が勝ち取るから」
黒い瞳の奥に映り込みそうなほど見つめられる。その視線は熱っぽくて、心がざわついた。
「正司さんに勝って、賞ももらう。それで……小夏の一番になるよ」
「私の、一番……?」
賞はたぶん、新野さんも正司さんも取ったことがある照明普及会の賞の話。
その年に竣工した建物の照明でさまざまな面で優秀なものに贈られる賞だった。
そんな賞にも、一番という言葉にも興味がないはずの新野さんから飛びだした宣言に、私は目を瞬かせた。
「そんなこと言われても……困ります」
しゃがみ込んだ新野さんを振り払うように立ちあがると、荷物を手にする。
玄関へ行こうとしたら、腕を掴まれた。
「小夏の一番になるって、決めたから」
迷いのない声と瞳に圧倒されて、私はただ見つめ返した。