ダブル~私が選ぶのはどっち~
「結婚式までには笑って行けるようにするから。ちゃんと呼んでくれよ。」

大きく手を振りながら、また前を向く草野主任。

そうして私達に背中を見せながら、草野主任は消えて行った。

「カッコいい人だよな。」

「うん、何だか惜しくなっちゃった。」

私は慎の手を握る。

その手が一瞬ビクッと動いた。

そして慎は私の手を握り直す。

「これからどうする?」

草野主任と会うという一番の目的をあっさりと終えてしまった私は呆然として聞いた。

「小田さんに昼食に誘われているんだけど、それまで時間が空いてしまったね。」

慎も苦笑いをする。

「慎は和華の赤ちゃんとは何度も会っているの?」

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