ダブル~私が選ぶのはどっち~
そして慎が私の首筋にキスを落とす。

「琴乃さん…。」

「ん…。」

私はかろうじて返事をする。

「やっぱり泊まろうよ。」

慎が背中からささやく。

「それは…、ダメ。」

私は、草野主任とも慎とも泊ったことはない。

どんなに遅くなっても自分の家に帰る。

これもささやかな私の二人に対するルールのひとつ。

「じゃあ、結婚して。」

「慎らしくないな。」

私は慎の方に身体ごと向けて、慎の額にキスをした。

家庭教師を終えて、慎が強引に私と再会を果たした時だけだった。

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