気がつけば・・・愛




・・・



「さぁ、今度は本当に朝ごはん」


良憲さんの腕の中で起きたけれど
指一本さえ動かせる気がしなくて

頰を膨らませてみたものの
良憲さんを喜ばせるしかできなくて

結局は良憲さんが作った朝ごはんを
良憲さんの腕の中で食べることになった


「ごめんね、あゆみを前にすると
我慢なんて出来たもんじゃない」

良憲さんは“魅力的なあゆみのせいだ”と笑う

「体力が持ちません」

少しの抗議も
もちろん聞き入れては貰えず

良憲さんに組み敷かれては
溶けるように愛されて微睡み

少しの刺激で上り詰める程
身体も心も良憲さんに溺れていった









寛子のマンションへ着いたのは
15時も過ぎた頃で

衣装ケース2個と
キャリーバッグだけの少ない荷物に
少し驚いた良憲と買い物することにした

大型ショッピングセンターの
家具売り場を歩いていると

「あ、これこれ」

立ち止まったのはベッドのコーナー
お寺には不似合いな感じだけれど
落ち着いた和モダンシリーズを気に入った良憲さんは

迷うことなく購入していく

「こんなに買って大丈夫ですか?」

少し不安になって聞くと

「二人の生活のスタートだから」
心配しないでと頭を撫でてくれる


二人の生活を考えてくれていると思うだけで
嬉しくて繋いだ手の指を絡めた




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