人工知能な女の子

余韻

帰宅後、今日1日の余韻に浸りながら床に就いた。この日はいつになく寝つきが良くて体の隅まで幸せに包まれているような気持ちだった。


…しかし朝起きてみると寝起きこそ良かったものの、言いようのない気だるさに襲われた。楽しみにしていたことが終わってしまうとどうしてもこうなってしまう事を理解していながらも、気だるさを避ける術を僕は知らなかった。


ただ、今日で一学期が終了するため、学校と気だるさの二つに苦しめられる心配はない。
終業式とHRだけのためいつもより軽いバッグを手にとって僕は家を出た。

学校に着いたのがいつもより遅い時間だったためかクラスにはもう何人かいて、各々の時間を過ごしていた。読書でもしていようとバッグの中に手を入れると本が入っていなかった。少しでも軽くするために中身を抜いた時に一緒に出してしまったようだ。

それならばと得意中の得意である机に伏せて時間を潰す作戦を実行した。

何度か首をひねったり、腕を動かしたりしてベストな位置を見つけた時に前方から僕を呼ぶ声がした。
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