Sweet moments ~甘いひと時~


店から飛び出して来た彼女。

パティシエのして働く姿でも、キャバ嬢としての着飾る姿でもなく、緩く巻かれた髪は降ろされ、上品なワンピース姿の彼女。

そしてケーキの様な甘い彼女の香り。


諦めずに待っていて良かったと心底思った。

少し恥ずかしそうに手を握ってきた彼女。


この時点で理性は揺さぶられ、男としての本能が顔を出す。





ロボットのような自分でも、それなりに女を抱いた事はある。

でもそれは湧き上がるような欲求ではなく、ただの興味本意。


だから女と身体を繋げても、特別な感情は無く〝あぁ、こんなもんか〟と冷めた自分がいた。

女性特有な柔らかな肌に触れても、喘ぐ声を聞いても首にしがみつかれても、可愛いと思える事は無く、何か違う事を考えていた。

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