Sweet moments ~甘いひと時~
間宮社長に意識が集中していて、忘れていた。
綺麗どころに囲まれた男性の存在を。
ようやく思い出し、正面に座っているその男性に目を向ける。
「っ、、、!?」
一瞬目が合い、あまりの驚きで動揺してしまった。
なぜならその男性は知った人物だったから。
気づかれてはまずいと、慌てて体の向きを隣に座る間宮社長の方に体ごと向ける。
その男性に気づかれたくなくて、それからは間宮社長とそのお連れのお客様がお帰りになるまで男性を見ないようにした。
間宮社長はそんな自分の不審すぎる態度に不思議そうな顔をしていたが、聞いてはこなかった。