Sweet moments ~甘いひと時~


急いで箱にケーキと保冷剤を詰めていると、外に一台の車が停まった。

「きっと主人が手配してくれた車ですよ!あとの戸締りはしておくので舞華さんは急いで行ってください!!!」


背中を押され、大きく頷く。

「あ、ちょっと待ってください!テーブルにケーキが置き忘れています、舞華さんっ!!」

「いえ、それはお世話になった井川さんと奥様の分です。良かったら食べて下さい。本当に今日はありがとうございました。このご恩、一生忘れません。」


振り返って足を止め、目一杯お辞儀する。

つま先を見つめ、きっともう2度とお会いすることがないであろう綾さんに別れを告げる。

そして外へと走り出した。


一台の高級の後部座席から出てきたのは、思いもよらない人物。

「説明は車の中で!取り敢えず乗って!!!」
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