バイバイ☆ダーリン 恋心編 番外編完結しました

アメリカから日本にいる優花に電話をしてから半年、ちょうど日本の卒業シーズンが終わった頃、理人は3年半ぶりに帰国した。

あくまでも一時帰国なのだが、久々の日本は天国だと感激していた。

何故なら、何処のどんな小さな定食屋に入ったって、絶品の和食が味わえるし、もうそれだけでも一時帰国した意味があると言っても過言ではない。

以前の理人からは想像も出来ない、街の定食屋に出入りする姿は、今では妙に馴染んでいる。

一時帰国して5日目の夕飯時、彼はある人物と街の焼き鳥屋で待ち合わせしていた。

そしてやって来たその相手に手を挙げて、久しぶりだなと笑顔を向ける。

その相手は、スーツ姿も段々と板に付いてきたであろうイケメンである。

『ああ、久しぶりだな。理人お前、何だか雰囲気変わったな』

と昔のように彼と気軽に会話していることに、理人はとても幸せを感じていた。

『さすがは、嵯峨野商事の御曹司だな！元気そうで、何より。おじさんおばさん、花音は変わりないか？』

ハハハと悠輝は笑って、皆息災だと言って、実は花音がなと話し始めた。

『バスケ部の国府宮って覚えているか？そいつと花音が何年か付き合っていたんだが、大学の卒業間際に花音の妊娠が分かってな、つい先頃、入籍したんだ』