バイバイ☆ダーリン 恋心編  番外編完結しました
動揺するなと言われても、あの事件については、まだ解決したと言えるものではないし、花音の怪我も心も癒えてはいない。

俯いて考え込んでいる花音に、側に付き添う昴が彼女の頭をぽんぽんと軽く叩いて言う。

『怪我は直に治るし、事件もそのうち解決する。嵯峨野さんには、あんなに凄いお兄さんがついているんだ。きっと大丈夫』

心の中でウジウジ考えて下降気味だった花音の気持は、昴の掛けてくれた大丈夫と言う言葉で、一瞬にして、そうかも知れないと思えるまでに浮上した。

『国府宮君って、魔法使い?』

花音の呟きに、

『何だそりゃ?』

と楽しげに笑う昴と、フフフと思い出し笑いをする花音は、暫しの平和な時間を過ごしていた。
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