バイバイ☆ダーリン 恋心編  番外編完結しました

─♢順風満帆な僕ら♢─

あの事件から2年、大学生活も順調で、花音と昴は3年生になっていた。

悠輝と桜子は、この春、既に大学を優秀な成績で卒業している。

特に悠輝に至っては、大学史上最も優秀な成績であったために、特別な賞を授与されると言う栄誉まで手にしたのだ。

嵯峨野家が歓喜に沸いたのは勿論のこと、桜子が未来の夫が誇らしいと、目をウルウルさせていたのがとても印象的であった。

そしてその卒業セレモニーにやって来て、息子の雄姿を目の当たりにして、感涙に咽び泣く父親が一人…。

よっぽど嬉しかったのだろうと、周りはスルーしてくれたようだが、嵯峨野父は感激屋さんでもあるようだ。

でも、そんな泣き虫父さんでも、嵯峨野商事の立派な社長さんでもあるので、自分の母校のここの卒業生を、毎年比較的多く採用しているために、来賓代表で列席していたのだ、このお父さん。

息子の悠輝が優秀であることは周知の事実となっているから、これから先の嵯峨野商事も安泰だと、皆が安堵しているのだ。

別に鳶が鷹を生んだ訳ではないのだが、嵯峨野父のこれまでの女性関係が知れ渡っていたので、会社の幹部達が、真面目で優秀な悠輝の早い出世を望んでいるのも頷ける。



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